玉露とは何なのかイマイチぴんと来てない方も多いと思います。
簡単に答えますと玉露とは「最高級の緑茶」と言えます。
ペットボトルの緑茶、ファミリーレストランの緑茶パック等、日常生活に根付いた緑茶ではなく
圧倒的な旨み・心安らぐ香りを持つ非常に上品な嗜好品です。
玉露とは一体何なのか?玉露の詳細の定義から、特徴、成分(カフェイン)について整理してみました。
一読頂けると玉露とは何か?語れるレベルになっていただけます。
目次
- 玉露とは何か?
- 定義について厳密に語る!
- どんな特徴をもつ緑茶?
- 成分(カフェイン)
- まとめ
- 参考文献
玉露とは何か?
玉露とは何か?
表現の仕方は色々あるのですが一言で言うと
玉露とは「最高級の緑茶」です。
緑茶の中で味・香りも最上級とされ値段も普通の緑茶よりも高額になります。
一口飲んだ瞬間に味覚が強烈な旨みに包まれます。
普通の緑茶では体験できない美味しさを体験し、心を癒すそれが玉露です。
それでは、玉露の定義や特徴、成分について詳細を解説します。
定義について厳密に語る!
玉露の定義を厳密にご説明しようと思います。
玉露とは?と調べると様々な説明がありまして信ぴょう性の高いと思われる農林水産省の定義を参考にしました。
以下、玉露とはの定義です。
玉露とは、一番茶の摘採期前に茶樹の上部及び側面をよしず棚等に藁や寒冷紗等の被覆資材で20日前後覆い、ほぼ完全に日光を遮った覆下茶園より摘採した茶葉(新芽)を蒸熱、揉み操作、乾燥させ製造したものをいう。
上記は「平成22~23年近畿農林水産統計年報 農作物の部 解説」という農林水産省のページにある近畿農政局が発行している統計情報資料から抜粋しています。
私の手元にある日本茶の文献「日本茶のすべてがわかる本」や日本茶アドバイザー資格のための教科書「日本茶アドバイザー講座Ⅰ」にも玉露の定義を明確に文章で記載しているものが無かったため、農林水産省の資料を抜粋しました。
お茶に詳しくない方には専門用語が多いですね‥‥。
単語の解説をします。
- 一番茶:その年の最初に生育した新芽を摘み採ってつくったお茶
- よしず:【葦簀】①ヨシの茎で編んだすだれ。よしすだれ。②ヨシをあらくすだれのように編んだもの。たれ下げず縦に使うこともある。ヨシの簀。
- 寒冷紗:荒く平織に織り込んだ布である。織り糸には主に麻や綿などが用いられる。農業分野では、耐候性や耐薬品性などの性能向上のため、合成繊維ビニロン糸、テトロン糸や高強力ポリエステル糸などを使用している
- 蒸熱:緑茶の色と品質に決定的な影響を与える工程で、蒸し時間が長いほど、この後の工程で茶葉の細胞膜が破壊されやすくなるために濁った水色になります。 しかし、色沢は明るくなり、渋味と香気は少なくなります。
上記、用語の内容から、玉露とは何かをもう少し具体的に表記しますと以下のように定義できます。
玉露とは、その年の最初に生育した新芽の摘採期前に、茶樹の上部及び側面をヨシの茎で編んだすだれ棚等に、藁や荒く平織に織り込んだ布等の被覆資材で20日前後覆い、ほぼ完全に日光を遮った覆下茶園より摘採した茶葉(新芽)を蒸熱、揉み操作、乾燥させ製造したものをいう。
結構長い文章になってしまいました。
厳密には上記なのですが以下のポイントを押さえておきましょう。
ココがポイント
玉露とは最高級の緑茶
玉露とは遮光することで旨みが凝縮された緑茶
玉露とは茶園さんが手間暇かけて作った最高級の緑茶
どんな特徴をもつ緑茶?
玉露とはどんな特徴を持つ緑茶なのでしょうか?
味、香り、値段でご紹介したいと思います。
味
玉露の味は「旨み」が非常に特徴的です。旨みに加えてまろやかな甘みを上品に感じる緑茶になります。
一口飲むと強烈な旨みを感じるところは高級な鮨や魚を食べた時の感覚に近いですね。あるいは「出汁」に似てると表現する方も多いです。
甘みは他で例えると和三盆が近いように感じます。上品な甘さが特徴的ですね。
お茶を出した後の茶葉は非常に上品なホウレン草の味と表現されまして、塩やポン酢をかけて食べると旨味と青々しさを一度に感じ非常に美味です。
上質な茶葉なので茶殻を食べれる点も特徴ですね。
この味を味わうには日本茶専門店に足を運ぶしか現状ほぼなく、高級宿や料亭などではたまにお見掛けする程度かと思います。
香り
玉露の香りは非常に上品な磯の香あるいは海苔のような香りと表現されることが多いです。
私的には磯や海苔と表現すると海産物のイメージに感じますので非常に上品な緑の青々とした甘い香りと感じています。
この香りは光を遮って育てることで生まれる香りで「覆い香」と呼ばれています。
値段
玉露は最高級の緑茶と言いました通り普通の緑茶よりは高級になります。
玉露、煎茶、抹茶、かぶせ茶の違いを解説した記事では100gで算出しておりますが、玉露は少量でゆっくり楽しむものなので50g程度の茶葉を購入すると十分かと思います。
50gの価格帯では1000~2500円程度がご家庭で飲むなら良さそうです。
おすすめの玉露や茶来未さん訪問記事に玉露情報がありますのでご確認ください。
成分(カフェイン)
玉露の成分についてですが、一番気になると想像されるカフェインについて記載します。
こちらの福岡県薬剤師会のデータによりますと100ml辺りの抽出液で玉露は160mgのカフェインを持つようです。
同じ100mlで煎茶20g、紅茶30g、コーヒー60gと断トツで玉露のカフェイン量は多いです。
実際に飲むときはコーヒーは1カップ120ml程度、玉露は10~20ml程度の少量を味わう飲み方をしますので飲み方・飲む量を考えると
コーヒーの方が多くカフェインを摂ることになりそうです。
いずれにせよカフェインを多く含む飲み物なのでカフェインに弱い方・体調的に飲むのが難しい方は要注意ですね!
まとめ
玉露の定義、特徴(味・香り・価格)、成分(カフェイン)について整理しました。
これで玉露の全体像がやんわりと理解できたのではと思います。
ご興味を持った方は玉露の入れ方を学び最高に美味しい日本の緑茶を是非楽しんでみてください!
参考文献
本記事を作成するにあたり、参考にさせていただいた記事は以下です。(2020/08/18時点)
本
日本茶のすべてがわかる本